DMCAって知ってますか。DHCじゃないよ。YMCAでもないよ。「デジタル ミレニアム 著作権法」です。とても簡単に言うと、デジタルデータにも著作権を という法律です。[IT用語辞典の解説]アメリカの法律なのだけど、セカンドライフ(Second Life)はアメリカ生まれだから、もちろんこの法律が適用されてしかるべきです。SL公式サイト[日本語公式]でも、こう明記されています。
デジタル権利
Linden Lab はデジタル ミレニアム著作権法 (DMCA) に完全準拠します。
知的財産所有権
Second Life 利用者は、Second Life の中で自身が作成、管理するアバターキャラクター、洋服、建物、スクリプト、テクスチャ、オブジェクト、デザインを含むデジタル コンテンツについて、知的財産権を所持します。あなたが作ったものはあなたのものです。

つまり 自分でブルーシートを撮影して、10L$払ってアップロードして、薄くしたボックスプリムにフレキシブルを指定して作ったこんなくだらないオブジェクトであっても、わたしが作ったのだから、これはEstella Thereianのものである、と認められる ということになるわけです。また、認められなければならないのです。
この辺が激しく怪しいことになっています。日本から接続しているわたしたちには関係ないよね、うちはだいじょうぶだよね とはとてもいえない状況になっています。
最近すごいんだ。コピーが。転売が。
仮想世界、メタバースで、現実の人々が一生懸命作った商品が、不当な扱いを受けることが。
現実なら、見つかればこういった行為にはそれなりの罰があります。でもSLではさっぱりです。resident個々のモラルというような話ではありません。ことはもっと重大です。アホブログで重いこと書くのもなぁ と迷っていたのですが ちょっと後押しを得て前進です。わたしのやる気なんぞここで終了ですが、黙っているよりはよかろうと判断しました。
↓つづきあります
わたしはつくらない人なので、コピー問題をかいま見るのは主に買い物をするときです。「あれっ、これどこかで見たことあるなぁ」と思うと・・・・・・(いずれも、アバター着用の服の方が先に世に出たことを確認しています)

なんか異様に似てるなぁ。でも偶然かもしれないよね。
アバター着用の服はDraconic Kiss[slurl]のStella Lolita

これテクスチャーがそっくりだなぁ。でもまあ偶然かもしれないよね。
アバター着用の服はNocturnal Threads[slurl]のBad Gretel

この色、このデザイン。なんか似てる・・・・・・で済まされるのかなぁ。
アバター着用の服はBack and Forth[slurl]のMen's Track Jacket(Dark Blue)。
0L$のものが50L$で転売され、500L$のものがときに350L$で、また別な場所では700L$でコピー商品としてアレンジされ、時にはテクスチャのデータを抜かれて作り直され、ある場所ではクリエイター名もそのままに無頓着に転売され。気づいてしまっても時すでに遅く、ワールド内の多くの商品はNo Transfer(転売譲渡不可)属性のアイテムであり、それは同時に返品・返金不可を意味することがほとんどです。こうしたものを買ってしまったことに気づくと、「だまされた」「パチモンをつかまされた!」といやな気持ちになること必至です。
一番の被害者となる、作る側の人はどうでしょう。セカンドライフ内の商品はデジタルデータです。1度作ってしまえば、"オリジナルを販売"にチェックを入れない限り、無限のコピーが生み出され、販売され続けます。一度コピー、転売されてしまえば、ワールドの存在するかぎり、本来の作り手は間接的に、無期限に搾取されつづけることになるのです。「やられた!」と悔しがるだけで終わるでしょうか? デザイナー、クリエイター、ビルダーの権利を、リンデンラボ(Linden Lab)はどのように守ってくれるのでしょう。
みんなより少しだけ長くワールドで暮らして、SLの知名度が上がり、規模が大きくなり、経済が発達してくるにつれて、SLのある部分の質が低下してきていることに気づいていました。Abuse Report(嫌がらせの報告)をしても応答がない。SIMの不具合によっておきた事故を補償しない。現実のお金を払って遊び、暮らし、ビジネスを行うに見合っただけの安定した基盤が感じられない。
それでこれだもん。コピー天国、作り手は泣き寝入り地獄。がんばって、創意工夫を凝らした方が苦しむってどういうことか。証拠をそろえて訴えても、Lindenの対応には首をかしげるばかりです。大切な著作権関連ですらこうなら、インベントリが消えましたとか、Pushオブジェクトで宇宙のかなたに飛ばされましたとか30分間JAPJAP言われ続けましたとか、そんなちーっちゃいことなんか対応してくれないのもうなずけるわ。
今のSLは、「魚も砂金も宝石も何でもすくえるすごいザル」のように見えます。これはすごいと思って手に取ると、そのザルにはところどころ穴が開いている。穴から砂金がこぼれても、できるのは我慢してすくい続るか、ならざるを放り出して遠ざかるだけ。ザルを修繕するための道具もなく、ザルをくれた人は遠くに行ってしまって連絡がとれない。
どんなに言おうが書こうが、わたしは当事者たりえません。だから理解できていない苦労や苦しみもたくさんあるし、事実に誤認もあろうと思います。コピーに苦しむつくる人の一人であるHappy Dispatch[slurl]のオーナーhiko ninoさんのブログを紹介しておきます。こちらをお読みになれば、被害を受けたつくる人に対しての現状、お上の対応がどんなにひどいかよくわかると思います。
http://hikokoko.blog95.fc2.com/
にわかブームになったSLだけど、ビジネスチャンスを望んでやってくる方々の夢の多くはあっという間に砕かれるでしょう。正当な報酬、稼ぎ、気持ちのいい達成感という果実を得るには、今のSLは危険すぎる。どっか大企業の製品でもコピーする大(バカ)者が現れて、DMCAがらみの大訴訟でも起きないかな。そうでもしないと変わらないのじゃないか と思ってしまいます。

問い合わせもおもいっきり放置されています。一番丁寧に書いたレポートTicketがほったらかされているのはどういうことなの(´ー`)もうどうでもいいし。わたしはSLに飽きるまで、適当にお金を浪費していきます。Lindenのサポートには期待しない。課金だと思って、不可逆にお金を失うことに慣れてしまった。
リアル版権モノの話はどう考えてもやってしまった人のほうが黒くなってしまうので省きました。
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